2012年01月29日
スノーモンキー
かの有名な「温泉に入るサル」を見に、長野県山ノ内町の地獄谷温泉に行ってきました。 「スノーモンキー」として知られるだけに、やはり見るなら冬と決めていました。 とはいえ、雪道を運転できる自信がなかったので、今回はバスを利用します。 朝9時過ぎの長野駅東口から志賀高原行の長電バスに乗車すると、バス停はスキー客でいっぱい。 増便した2台めに乗ることができました。 雪道を走ること1時間。「上林温泉口」で下車。 私以外はみなスキー場行きでした。そらそうですわな。 ふだんは渋温泉からも入れるそうですが、冬は上林側からしか入れません。 登り口から1メートル近く積っていると思われる雪の山道を登ります。坂はそんなにきつくありませんが、足元は滑ります。1.6kmといいますが、もっとあるような気がしました。 30分ほどで、地獄谷温泉の後楽館が見えてきました。すっかり雪に埋もれていましたが、営業中です。ここまで来ると、野猿公苑は目の前です。階段を登るとゲートがあり、500円の入苑料を払うと、いよいよ猿と御対面です。 温泉のある場所までのアプローチの間でも猿がいっぱい出迎えてくれます。ニホンザルは人を除く霊長類の中で最も北にすむといいますが、さすがに氷点下7~8度の気温下では、ほとんどは丸くなってブルブルと震えています。寒いなら温泉に入ればいいのに…というのは人間の感覚なのでしょうか?どの猿の周りにも大勢の人間が取り巻いて写真を撮っています。慣れているのでしょう。まったく逃げる気配も起こるような素振りも見せません。 しばらく歩くと、温泉が現れます。いるいる。温泉に入っていない日もあるということですが、この日は十数匹が入浴中でした。ここの猿は、もともと温泉に入る習慣はなかったそうですが、餌づけされる過程で、温泉の気持ちよさを覚えたということです。餌の心配がないと、温泉に入る余裕が生まれるということなんでしょうか。もっとも、いったん入るとやめられないというのは人間と同じですね。 猿たちはかなり接近しても、ほとんど反応しません。カメラをぎりぎりまで近づけて写真を撮ることができます。撮っている最中にも、集まっている人間たちをかき分けて猿が温泉に入りに来ます。 温泉に入る猿の顔はあまりに幸せそうで、人間と変わりません。むしろ吹雪の中、寒い思いをしながら、猿の写真を撮っている人間のほうが、バカなんじゃないかと思えてきました。 ちなみに客のほとんどは外国人でした。ごく一部しかいない日本人も、多くが初老のかたがた。日本人の若者はまったく見かけませんでした。そりゃ、同じように寒さを味わうなら、若者はスキーに行くよな、と妙に納得してしまいました。
Posted by qdpcimnjgi at 23:20│Comments(0)